心と体調のこと

ベンゾ関連のニュースを見て不安にならないための考え方

最近、ニュースでベンゾジアゼピン系薬の問題が取り上げられることが増えてきました。

ネットで当事者たちが問題提起するだけでは力不足なので、こうして情報が拡散するのは喜ばしいことだと思います。

でも、ベンゾ服用中の方がそういうニュースを目にすると、不安が強くなってしまう可能性があります。

不安のせいで余計に体調が悪くなったりしないように、考え方を切り替えるコツをご紹介します。

ベンゾの問題がニュースで取り上げられるようになった

今日(2020年1月22日)のYahoo!ニュースに、ベンゾが高齢者の認知症のような症状の原因の一つになっているという内容が掲載されていました。(※現在は、ニュース記事の掲載は終了しています)

最近、こういうニュースが増えてきましたね。

安全な薬なので、ずっと飲み続けても大丈夫

なんていわれることもあったベンゾジアゼピン系薬の問題が明るみになり、不要な処方が減っていくのは喜ばしいことだと思います。

でも、このニュースを読んで

私はこんな危険な薬を飲んでいるんだ。
将来きっと認知症になってしまう。どうしよう…

こう思って不安になってしまった、ベンゾ服用中の方も多いのではないでしょうか。

ベンゾ服用中のニュースとの付き合い方

私もベンゾ服用中ですが、このニュースを読んで思ったのは

Yahoo!ニュースに取り上げられるくらい問題が明るみになってきたんだなー。よかったなー

70歳代の女性患者が「自分は認知症ではないか?」とやってきたのは2015年11月だった。50歳代のころから、うつ病で総合病院精神科での入退院を繰り返していた。この間、万引きをする盗癖がおさまらず、何度も警察沙汰になった。本人は「やってはいけないとわかっている」と言う。認知症検査であるミニメンタルステート検査(MMSE)では30点中24点。23点以下は認知症が疑われる。小田医師は「行動異常型前頭側頭型認知症」を疑った。だが頭部をMRIで調べたが、萎縮などの症状は見つからない。

「もしかしたら、薬剤起因性老年症候群かもしれない」

ーーー中略ーーー

小田医師が薬剤起因性老年症候群の中で、最も疑っているのがベンゾジアゼピン系の睡眠薬・抗不安薬だ。

ざっくり雑にまとめると

認知症の原因の13割は薬剤(ベンゾ)かもしれない

といった内容です(元のニュースに書かれていたのはそれだけではないので、誤解を招く表現かもしれませんが…)

こんな風に書かれていると

ベンゾを飲み続けていたら将来認知症になってしまう!

と不安になるのは当然だと思います。

ベンゾによって認知症のリスクが上がるのは事実かもしれませんが(脳に作用する薬ですしね…)だからといって、自分に当てはめて不安を大きくする必要は全くありません。

このニュースをどう受け止めるか

ニュースというのは、ある情報がまとめられた文章です。
それ以上でもそれ以下でもなく、どう受け取るかは読む人次第です。

媒体によっては、真実とは異なる内容だったり、印象操作が行われていたりするので、何を信じたらいいのかわからんわ~という感じですね。

ところが、1980年代に海外で高齢者への投与が問題となった。服用したベンゾジアゼピン薬剤を分解する代謝が悪いうえ、排泄する能力も低下しているので体内に蓄積され、効きすぎるリスクがある。過鎮静の症状や認知機能、運動機能の低下などの副作用があることが明らかになり、海外では高齢者には「使用を避けるように」と指摘されている薬剤だ。

事実として、ベンゾが原因で認知症の症状が出ているお年寄りがいる。

でも、そこで
「=自分もそうなる」

と当てはめる必要はありません。

どんな情報も、自分事として受け止めると心が悲鳴を上げてしまいます。
まずは、自分ではないどこかの誰かに起こった出来事だと、一定の距離を置きましょう。

 

ベンゾを飲んだ高齢者が全員認知症になったわけではありませんし、認知症患者の全員がベンゾを服用していたわけでもありません。

このニュースに書かれている数字で表すと

認知症患者全体のうち、ベンゾが原因と思われる患者が1~3割

つまり

7割~9割の認知症患者は、ベンゾ服用と関係ない要因で発症している

と読み取ることもできます。

 

仮に、20代のAさんがベンゾを10年間服用して、紆余曲折の後に断薬完了。
75歳になって認知症を発症したとする。

このAさんの認知症の原因がベンゾかどうか、確かめようがないですよね。

確かに若い頃のベンゾによって脳に何らかの異変があって、それが認知症の引き金になったかもしれません。
でも、それ以外のことが原因かもしれない。

若い人のベンゾ服用は認知症のリスクをあげるかもしれないが、認知症になるかどうかはその時になってみないとわからない。

ってことなんですよね。

ニュースで不安にならないためには

ベンゾ減薬中は、ほんの些細なことで心がかき乱されて不安になり、心身の調子を崩しやすいものです。

人間の脳は、ハッピーなことよりもネガティブなことに意識が向きやすいようにできています(天敵からすぐに逃げる必要があった原始時代の名残だそうですよ)

だから、読者や視聴者を増やすために、ニュースは特に不安をあおるように作られています

世の中の情報を知っておくことは大切ですが、減薬中で心身ともにクタクタの状態で、わざわざ不安をあおる情報に自分から飛び込んでいく必要はありません!!!

ニュースの中の良い情報を見つける

不安なことばかり書いているニュースですが、今回の内容だったら

薬剤を止めて間もなく、表情が明るくなりよくしゃべるようになった。何より盗癖がピタリとおさまったのには驚いた。MMSEも1カ月後には28点に跳ね上がり、その後も満点近い数値で推移している。認知症の疑いはまったくない

ーーー

薬剤を徐々に減らしてみると、動作が速くなって明るさが戻り、デイサービスに出かけられるまでに回復した

このように、ベンゾ服用で認知症の症状が出た患者さんは、服用をやめたことで回復したと書かれています。

服用をやめた全員が回復したとは限りませんが、高齢者の方でこの結果ですから、まだ若い私たちが今服用しているベンゾをいずれ断薬できれば、そこまで心配する必要ないんじゃないですかね?

目にするニュースを厳選する

テレビだと、良いニュースも悪いニュースも垂れ流しです。

見たくないニュースを目にしてしまう可能性が高いです。

心が疲れているときは、テレビはやめて、ネットで自分で選んだニュースだけ読めばいいと思います。

見出しでちょっと嫌な内容だなと思ったらクリックしない。

これだけで、ニュースの内容を深く掘り下げずに心のダメージは最小限で済みます。

そもそもニュースは一切見ない

これができれば一番だと思います。

ニュースを見なくても、本当に大切な情報はどこかから入ってくるものなので、テレビでもネットでもニュースは見ない!

一番平穏に過ごせる方法です。

まとめ

ベンゾという薬を飲んでいる以上は、何かしらの影響が出てくる可能性はあります。

それが自分の生活や命を脅かす可能性もゼロではありません。

でも、人間いつ死ぬかわかりません。
明日かもしれないし、50年後かもしれない。

だったら、いつか起こるかもしれない何かに不安になっても仕方ないんですよね。

 

このブログを読んでくださっている方は、おそらく減薬中の方が多いと思います。

今、すでに離脱症状の不安と闘いながら、減薬を頑張っているんですよね。
さまざまなリスクから一歩ずつ脱しようとしているんですよね。

だったら、今の自分ができる範囲のことを十分すぎるほど行動できているので、それでオッケーです!自信を持ってください。

これからも無理のないペースで進めていきましょうね。

 

不安を感じること自体は悪いことではないので、不安になっている自分を責めたり、追い詰めすぎないようにしてくださいね

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