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【読書】向精神薬、とくにベンゾ系のための減薬・断薬サポートノート

「向精神薬、とくにベンゾ系のための減薬・断薬サポートノート」嶋田和子 著

ベンゾ減断薬に関する書籍は少なく、本で情報を得ることは難しいですが、この本は十分に情報源として活用できると感じました。

減薬スピードなど他のところから情報を追加したほうがいい箇所もありますが、基本的なことに関しては網羅していると思います。

これから減薬を始める方も、既に減薬中の方も、この本を読めば基本的なことをちゃんと知ることができます。

おすすめの本です。

ベンゾ減断薬について書かれた貴重な本

ベンゾ減断薬は他の薬とは方法が異なります。

さまざまな薬の減断薬について書かれた本はありますが、ベンゾに特化したものは少ないです。
あっても薬の危険性を強調したり、一気断薬を勧めていたり…

この本は、ベンゾ減断薬の当事者から聞き取った情報を元に書かれているので、患者が対峙している現実とかけ離れていないところが良い点だと思います。

具体的な対策法が書かれている

どんな体調管理をすれば良いかの具体例や、離脱症状緩和法も挙げられています。

症状の緩和法でいえば

  • 食べ物とサプリメント
  • 温める
  • 腸を整える

などなど。
離脱症状をゼロにする方法は残念ながら無いので、減薬に耐えうる体調と体力をつけておこうということですね。

民間療法的なものも紹介されているので、そこはご自身に合うものを取捨選択してください。
紹介されている方法を全部実践する必要はありません。

「減薬中に気をつけること、避けるべきこと」という項目も参考になります。

絶望させない内容

心の保ち方も色々書かれています。

「いまは減薬によって脳が誤作動を起こしているだけ。いずれ楽になる」と自分自身にまず言い聞かせてください。

この本の良いところは、こういう前向きな言葉が書かれている点です。

ベンゾ服用中や減薬中はメンタルが弱りがちなので、読んでいて追い詰められる内容ではいけない。

この本は、ベンゾ減断薬の大変さは書かれていますが、むやみに不安を煽ったり絶望させないところが良いです。

かといって、甘い言葉で「このまま飲み続けて大丈夫だよ~」とか「一気に断薬しても平気だよ~」とも書かれていないので、冷静に内容を受け止められるのではないでしょうか。

この本を読む際の注意点

どんな本も、まるっと全て鵜呑みにするのは良くないです。

私はこの本の内容には概ね納得していますが、減薬スピードに関してはこの本の情報だけでは足りないかなと感じました。

さまざまな減薬法が載っていますが、紹介されている減薬スピードは速いと思います。
(本の中でも「少々ペースが速いように感じる人もいるのではないかと思います」と書かれています)

アシュトンマニュアルを元にした減薬法も紹介されていますが、これも既に減薬を経験したことがある方ならご存知の通り、速いですよね。

アシュトンマニュアルでも失敗した人のために「ミルクタイトレーション」が紹介されています。
水溶液減薬の牛乳バージョンです。
ベンゾは脂溶性のため、水じゃなく牛乳でやるんですね。

水溶液減薬については、経験者の方のブログでぜひ勉強してください。

減断薬ブログを読んで学んだこと減薬ステイしている現在、改めて減断薬をされている方のブログなどを読んで、初心にかえっています。 減薬開始前によく勉強していたつもり...

↑この記事の「参考にしたブログ」の項目からどうぞ。

この本でざっくりと減断薬のことを知って、減薬方法などはネットの情報で補完する。

こんな感じで十分かなと思います。

情報を得すぎないことが大事

情報は武器です。
知っていることで助けられる場面はたくさんあります。

でも、知らなくていい情報まであれこれ探して読み耽る必要はないと私は思います。
ただでさえ減薬していて精神がすり減っているのに、これ以上負担をかけなくてもいいと思うんですよね。

この本にも書かれています。

離脱症状で体調が悪いときはえてして「悪い情報」に目が留まるもの、つらい状態をつづる文章や、ネガティブな情報に吸い寄せられやすいのです。しかも、そうした情報は不安感をあおり、離脱症状の悪化の要因になります。

離脱症状で辛いときは、藁をも縋る気持ちでネットの情報に救いを求めたくなります。

でも、離脱症状を完全に無くす方法はネットの大海原をいくら探してもありません(ズバリ)

時間の経過とともに良くなっていくのを待つしかないので、不安を募らせずに、パソコンやスマホの電源を切ってゆっくり休みましょう。

おすすめの情報収集法

そういう意味でも、この本はとても良いと思うんです。

ベンゾ減断薬についての情報がちょうどいいバランスで載っています
ネットであれこれ情報を得て不安を募らせるくらいなら、この本を読んでおけば十分です。

薄めの本なので、すぐ読み終わって疲れないのも良いです。

ネットの情報で不安になりやすい人は、

  1. この本「減薬・断薬サポートノート」でベンゾ減断薬についての基本を知る
  2. 先ほど紹介した「参考にしたブログ」で水溶液減薬・超微量減薬について学ぶ
  3. 暇つぶしにワコのブログやTwitterをチェックする。笑

この手順を踏めばOKです!!!
私のブログやTwitterは蛇足ですけど、でもなるべく前向きになれることを書くように心がけているので、きっと元気でるよ。

これで情報が足りない部分もいずれ出てくると思うので、そこから新たに自分で深堀りしていきましょう。

こんな人におすすめ

  • ベンゾ減断薬について、まず基本的な知識を得たい
  • ネットの情報を見ると不安でいっぱいになって辛い
  • パソコンやスマホの画面を見るのがしんどいので紙の本で情報を得たい

こういう方には最適な本だと思います。

逆に、既にベンゾ減断薬について十分な知識がある方には、基本的なことしか載っていないので物足りないかもしれません。
それでも基本に立ち返るという意味では読む価値はあります。
私は結構勉強しているつもりでいましたが、読んでよかったと思いました。

この本は図書館で借りたのですが、手元に置いておきたいので改めて買うことにしました。

ぜひ読んでみてください

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