私は水溶液減薬でソラナックス(アルプラゾラム)を減薬しています。
水溶液減薬は道具が必要ですし、少し手間がかかります。
でも、道具は100均で買えるもので十分使えますし、慣れれば水溶液減薬も負担なくできるようになりますよ。
目次
水溶液減薬とは

こちらの記事にも書きましたが、薬を水に溶かして、少量ずつ減薬する方法です。
なぜ水に溶かす必要があるのかというと、比較的簡単に極微量の調節が可能だからです。
錠剤そのものを1%など極微量減らそうと思うと、0.01gやそれ以下の単位で量れる電子はかりなどが必要です。
また、細かく粉状になった薬をきちんと量ったとしても、飲む際に少しこぼれたりしてぴったりの量を飲むのが難しい。
水溶液なら、そこまで難しくなく減薬が可能です。
水溶液減薬に必要な道具
水溶液減薬に使う道具は、全て100均で揃えることができます。
私は、ダイソーやセリアで購入しています。
減薬が長くなると買い替える必要も出てくるので、どこでも手に入りやすいものが良いです。
計量カップ
100mlの計量カップが一番わかりやすく使いやすいかと思います。
1ml抜けば1%減となります。
私は50mlのものを使っています。

薬を溶かした水溶液は少し苦いので、100mlも飲むのはきついからです。
セリアで購入したものです。
1年弱使っていますが、目盛りがうっすら消えかかっているのでそろそろ買い替えどきかな。
お湯も入れられる計量カップだと、冬でも飲みやすいです。
シリンジ
シリンジとは、水溶液を吸いだす注射器のようなものです。
100均なら、メイク道具や旅行用の詰め替え容器を置いているところにあります。
化粧水などを小分けボトルに詰め替える際に使うものです。

これはダイソーでもセリアでも売っていました。
1ml単位で20mlまで吸えます。
減薬量が増えてくると20mlだと2回以上に分けて吸い出す必要が出てきます。
目盛りが1ml単位なので、もっと細かい量で減薬していきたい人には不向きかもしれません。
100均のシリンジは、使っていくうちにすぐ目盛りが消えてしまうので、買い替える必要があります。
消えないように慎重に使っても2~3ヶ月かな。
毎回洗っていると吸い出すのに力が必要になってくるので(ゴムが変質するのかも)頻繁に買い替えるものだと割り切りましょう。
(必要な方は)詰め替え容器
私は毎回服用時に水溶液を作るのですが、一日に一回まとめて水溶液を作るという方もいらっしゃいます。
職場や外出先で水溶液を作るのは難しいので、持ち運びができると便利ですよね。
時間が経つと変質する可能性があるので(夏は特に…)一日で飲みきること、また保存は冷蔵庫が良いそうです。
上記のリンクの商品は食品用ではないので、しっかり洗浄して自己責任でご利用ください。
食品用なら、お弁当につけるドレッシング用のボトルやタレびんが良いと思います。
水溶液減薬の方法を画像で紹介
私の水溶液の作り方を紹介します。
あくまでも私のやり方ですので、この方法を実践して起こった不具合については責任を負いかねます。ご了承ください。
1.計量カップにぬるま湯を入れる

水でもいいのですが、ぬるま湯や白湯の方が薬が溶けやすい気がします。
冷たい水は胃にもよくないので、私はぬるま湯派です。
溶けるといっても、ソラナックスは水に完全に溶け切るわけではありません。
錠剤が水の中で分解して粉状になり、水に混ざっている状態になります。
私の場合は50ml。ぴったり入れます。
2.薬を入れる

一回に飲む量、または一日に飲む量の薬を計量カップに入れます。
数分置くと、錠剤がホロホロと崩れて粉状になって底に溜まります。
3.シリンジで攪拌する
底に溜まった薬を、水の中で均一になるように混ぜます。
シリンジでちょっと吸って戻してを繰り返すと全体に混ざります。
ちょっと吸って…

ちょっと戻す。
水流で攪拌されます。

何度か繰り返すと、薬の粉が水全体に舞っている状態になります。

4.減薬する分をシリンジで吸う

薬が均一に混ざっている間に素早くシリンジで吸います。
今回は10ml吸いました。
時間がかかってしまうと、せっかく混ぜた薬の粉末が底に沈殿してしまうので、手早く行います。
5.計量カップに残った薬を飲む
シリンジで吸い出した分の残りが服用分です。
これを飲んで、一回の服用が完了です。
計量カップの中に薬の粉が残っていることがあるので、新たに水を入れて粉の残りがないように飲み干します。
一日分を一度に水溶液にする場合は、これを別の容器などに分けてください。
水溶液減薬のメリット・デメリット
メリット
- ごく微量の減薬が可能
- 自分で量を調節しやすい
- 誤差が出にくい
計量カップとシリンジは必要ですが、専門的な道具がなくても量のコントロールがしやすく、自分で錠剤を割ったり削ったりするよりも誤差が出にくく均一な量を服用できます。
デメリット
- 薬を溶かした水溶液(まずい)を多く飲まなければならない
- 水溶液を作るのが面倒
- 減薬開始から断薬完了まで同じ量の薬を処方してもらう必要がある
①は、薬の種類によりますが、水溶液は苦くて飲みにくいです。
水溶液の量が多いとちょっとキツいです。
②は、水溶液を作るのは習慣になってしまえば簡単ですが、錠剤をパッと飲むよりは手間がかかります。
③は、水溶液は1錠分から○ml抜くという方法で作るので、減薬が進んでもその1錠が必要です。
錠剤を割って減薬する方法なら、減薬が進めば必要な錠剤の量も減っていくので、薬代が徐々に安くなっていきますよね。
水溶液減薬は、飲まない分の薬を捨てていく方法なので、勿体無さはあります。
水溶液減薬でも、途中から半錠分を溶かして…という方法にシフトすることも可能なので、必ずしも1錠必要というわけではありません。
水溶液減薬のペースについて
減薬のペースは人それぞれですので、どれくらいが良いのかという正解はありません。
人によって違う、それに尽きます。
減断薬に詳しい医師はまだ少ないかもしれませんが、信頼できる医師に指示を仰ぎながら、自分の体調をよくみながら減薬を進めましょう。
水溶液減薬は、離脱症状の負担をなるべく少なくしながら日常生活に影響しない範囲で減薬を進めていく方法だと私は思っています。
これから水溶液減薬を始めたいという方は、当ブログだけでなくしっかり情報収集してください。