Twitterでつぶやこうと思ったのですが、長くなるし少ない文字数だと誤解も生まれそうなので、ブログに書くことにしました。
減薬ペースと離脱症状について。
ベンゾ減断薬にはいろいろな方法があって、人によって合う合わないがあるため、正解は無いと思います。
私なりの、最近の減断薬についての考え方を書いてみようと思います。
ベンゾ減断薬の流派
ベンゾ減断薬はいくつかの流派(という言い方でいいのかわかりませんが)に分かれています。
大まかに分けると以下の3つ。
- まず一気断薬・ハイペース減薬してから離脱症状が消失するのを待つ
- アシュトンマニュアルに基づく減断薬(違うベンゾに置換・抗うつ薬との併用なども行なう)
- 水溶液減薬・漸減法。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
①のメリット
- 体内から早めに薬を抜くことができる。
①のデメリット
- 急激な減断薬により、耐え難い離脱症状が起こる可能性が高い。
- 離脱症状は何年も続くことがあり、対策は「時間が過ぎるのを待つ」だけなので患者の負担が大きい。
②のメリット
- 短期作用型の薬(半減期が短いもの)を長期間型に変更するのが一般的なので、薬が切れたときの不快感を感じにくい。
- 抗うつ薬でベンゾ離脱の辛さをカバーできる可能性がある
②のデメリット
- 違う薬に置換することで調子を崩す可能性がある。
- ベンゾを断薬した後に、抗うつ薬の減断薬もしなければならない。
③のメリット
- 極少量ずつの減薬なので、酷い離脱症状が出にくく、日常生活を普通に送りながらの減薬も可能。
③のデメリット
- 断薬までの期間が長いため、それだけ服用期間が延びて耐性がついてしまうなどのリスクがある。
- 断薬まで先が長すぎてめげそうになる。
①の急激な減断薬は、体への負担が大きくメリットよりもデメリットがはるかに上回るため、行なわないのが一般的かと思います。
ベンゾ依存の危険性を知らずに減断薬を開始してしまった場合を除くと、②か③の減薬方法を選択して(②と③の混合パターンも)頑張ってらっしゃる方が多いです。
それでも、離脱症状が辛くて悩んでいる方が多数…
私のベンゾ減断薬についての考え方
あくまでも私個人の考え方ですので、これが絶対の正解だと思わないでほしいと前置きしておきます。
人それぞれですので、私の意見には当てはまらない方も多いと思いますし。
しかも、偉そうに言っても私はまだ断薬完了していませんので…
離脱症状は耐えなければならないもの?
離脱症状が酷くて、日常生活に支障が出ている。
毎日が辛い。
ゆっくりペースで減薬していても、こういう状態になる方は多いです。
私もたまに辛いときがあります。
こういう場合は
減薬のペースが合っていない。ステイか増薬したほうがいい。
というのが私の持論です(個人の意見だよ!ちゃんとお医者さんと相談してね!)
時間さえかければ、離脱症状をほとんど出さずに(出ても日常生活に支障が無い範囲で)減薬を進めることは可能だと思っています。
常用量離脱になってしまっている方や、既に体調を崩されている方などはこの限りではありませんが…
辛い離脱症状に耐えることは、ベンゾ減断薬において必須なのだろうか。
そんなことはないと思うんです。
早めのペースで減断薬をして、それから何年もの間辛い離脱症状に耐えるのも一つの方法です。
人にもよりますが、何年か経てば離脱症状は徐々に改善されてくるはずです。
でも、その何年かという時間があれば、日常生活を送りながら軽めの離脱症状をやり過ごしつつ減薬して断薬完了できる可能性があるんですよ。
断薬完了後も離脱症状に悩まされないかもしれないんですよ。
仮にその期間が3年だとすると
- ベンゾは服用していないが、日常生活が困難なほどの離脱症状に耐える3年間
- ベンゾを服用しているが、日常生活を送れて最終的に断薬完了できる3年間
人生の中の貴重な3年間を、どうやって過ごすか。
ちょっとでも楽に過ごせる方が良くないですか?
病気になってしまうことは自分の力でどうにもできないかもしれませんが、減薬方法は自分で選ぶことができます。
水溶液減薬が万能だとは思っていません。
必ずしも水に溶かす必要はありません。
微量減薬できるのであれば他の方法でも良いと思います。
超超超~微量減薬をしても離脱症状が出てしまう人はいます。
私自身も、水溶液減薬でもちょっと調子崩しましたしね。
でも、減断薬には離脱症状がつきもの、だから辛くても耐えるしかないって思っている人は、そうじゃない方法もあるかもしれないってことを頭の片隅にでも入れておいていただければと思います。
ワイパックスさんのお言葉を引用させていただきますね。
・心が折れるより勇気ある後退
・一番怖いのは、「心が折れること」
減薬をあまりに厳格にし過ぎて
心が折れて、減薬が失敗してしまっては何にもならない。折れないようにするには、離脱症状を最低限に抑えていくこと。
後戻りや、ステイ期間の延長を許すこと。
3歩進んで2歩下がる精神で。
2歩後退しても3歩進めば 1歩前進です。
私のこれからの過ごし方
減薬を開始する前は「いつまでに断薬完了したい」という目標があって、そこにこだわっていたと思います。
焦りがありました。
でも、今の私は断薬についてはあまり意識していません。
毎日の「今日は体調がいい」「今日は少し薬を減らしてみよう」の積み重ねの先に、いつか薬が必要なくなる日があるのだと思っています。
減薬開始前より2/3くらいの量まで減薬できてて、頓服足したとしても元の量を上回ることがないので、ちょっとでも少ない量で生活できてるならいいか。
減薬して体に必要な薬の量が減ったことにより、頓服がめっちゃ効くようになった。
ちゃんと減らせて結果出てるんだなと思うと嬉しい。— ワコ (@wakonosolana) August 28, 2019
減薬する前よりも、薬の量が減ってそれをキープできている。
すごいことですよね(自分を褒めていくスタイル)
アルプラゾラム(ソラナックス)って減薬難しいらしいよ?それでも減らせてるよ?
時間はかかっていますが、少なくとも、間違いなく前進はしている。
今はそれで十分かなと思っています。
早く薬が必要ない生活ができるに越したことはありません。
でも、離脱症状に苦しむより、自分のペースを保ちながら日々ご機嫌で過ごすことを優先しようと思います。
前向きに過ごしても、落ち込んでいても、時間は同じように流れるのでね。
はじめまして。
ブログ、ツイッター読ませてもらっています。
ワコさんの考え、賛同します。
私は鬱っぽい、自律神経失調症でデパスを飲み始めて10年以上。
何となく、自分の甘えから飲み続けてしまいました。
飲むと、劇的に元気になったんです。
でも、数年前から不調が続き、歳のせい?ストレス?と考えていました。
その不調が、デパスを常用離脱だと気づいたのは最近です。
デパスは、内科でもらい自分で調節しています。
心療内科には行っていません。
デパスを少しずつ減薬して、健康な身体を取り戻したいと思っていますが、アシュトンマニュアルで違うベンゾに変えるか、そのままデパスを極小減薬するか、迷っています。
両親
匿名さん
はじめまして。いつもご覧くださりありがとうございます。
賛同していただけて嬉しいです。
薬は自分に合ったものだと劇的に効くので、つい甘えてしまいますよね。
デパスは違う薬に置換する場合が多いようですが、デパスのままで断薬完了した方もいらっしゃるので、どちらが良いのか迷ってしまいますね。
心療内科や精神科など、ベンゾに詳しい病院で一度相談されると良いかもしれません。
私はソラナックスのみで減薬すると決めましたが、抗うつ薬を足して減薬した方が楽かも…とよく迷いが出ます。
匿名さんに合った減薬方法が見つかり、無事に断薬できることを祈っています。
はじめまして
抗うつ剤を使うと本当に楽です。ソラナックスの服用を忘れる程でした。その為 減薬のスピードを早めてしまい辛かったです。楽でも減薬は慎重にすべきでした。
kenさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
抗うつ薬を併用してうまく断薬される方は多いですね。
ソラナックスの服用を忘れるほどなら、精神的にも楽で良いですね。
抗うつ薬の作用があったとしても、ベンゾ減薬のスピードは変わらず慎重にいかないといけないんですね…勉強になります。
お久しぶりですペケです。
ブログお引越し作業、お疲れ様でした。
そして減薬に対する考え方、いつもすごくよくまとめられていて、考えさせられます。
現在私は、超微量ずつ減薬しているところです。
それで、突然の質問で申し訳ないのですが
実は私は今風邪をひいているのですが、病院にいくかどうか迷っています。というか、病院で風邪薬をもらっても飲めるかどうか。薬の飲みあわせが不安で迷っています。
ソラナックスを飲み始めてから風邪をひいたことがなく、以前同じような風邪をひいたのはソラナックス服用前で、ムコダイン とトランサミン、アスベリンという薬をもらいました。これらをまた出された場合、飲んで大丈夫か不安です。
ワコさんは風邪をひいた時どうされていますか?また、これらの薬を飲んだことはありますか?
いつも質問ばかりですみません。
ペケさん
お久しぶりです!こちらも読みに来てくださってありがとうございます。
減薬開始されたんですね。
無理なくゆっくり進めていってくださいね。
風邪、大丈夫でしょうか。
私は風邪では病院に行かないのですが、通っている漢方内科で処方された薬を飲んだり、トローチを舐めたりはしていました。
インフルエンザにかかった時は、処方された薬はほぼ飲みました。
その他の市販薬や処方薬も、飲み合わせは一応調べますが飲んでいます。
減薬中は他の薬は一切飲まないという方もいらっしゃいますし、飲み合わせ等の影響は人によって違うかもしれないので、無責任に大丈夫とは言えません…
お医者さんや薬剤師さんに相談するのが一番だと思いますが、一般的な飲み合わせの可否についてしか教えてくれないのが難しいところですね。
それでも、お医者さんに不安な気持ちを伝えたら、影響が少ない薬など勧めてもらえるかもしれません。