ベンゾジアゼピンの依存性や離脱症状が出ることに関して、医師や薬剤師からの説明が一切無く、知らない間に依存症となり、離脱症状に苦しむ人がいることが問題となっています。
「依存はしない薬だから」
「一生飲み続けても大丈夫」
そんな風に言われて、飲み始めた人も多いのではないでしょうか。
危険性について説明してくれなかった医師を恨んでいるという人もいらっしゃるかもしれません。
私の場合は、初めて抗不安薬(最初はデパス)を飲んだのは10代の時でした。
10代のうちから脳に影響のある薬を処方されたことに疑問を感じない訳ではありませんが、あの時は、デパスのお陰で辛い時期を乗り越えることができました。
その後も、いくつかの抗不安薬や抗うつ剤を飲むことになり、今はソラナックス(アルプラゾラム)を飲んでいます。
でも、私は何も知らずに飲まされていた訳ではありません。
家族が薬について詳しく、抗不安薬の危険性について聞かされていたからです。
「ずっと飲んでいると依存してしまうよ」
「やめたいと思っても離脱症状が出るから、ほんの少しずつ時間をかけてやめないといけない薬だよ」
と、忠告してくれたし
「調子が良ければ、そろそろ少しずつ減らしたら?」
「せめて今の量より増やさないように」
と、アドバイスしてくれていました。
それでも、私は、ソラナックスを減薬するタイミングを見つけられずに10年以上飲み続けてきたのです。
私が、自分で決めたことです。
だから、誰かが悪いとは全く思っていません。
自分の責任です。
やめたい気持ちはあったし、危険性もわかっていたつもりでした。
でも、薬を飲まないと不安な気持ちが勝ってしまっていて、ここまでズルズルと先延ばしにしてきました。
それが結果的に良かったのかもしれない、と今は思っています。
減断薬しようと決めて、詳しく調べ始めたのはつい最近のことだからです。
ベンゾ依存の仕組みや身体への影響。
ごく少量から漸減しないと離脱症状に長期間悩まされるかもしれないこと。
スローペースで減薬しても離脱症状が出ること。
例えば5年前だったら、こんなにも情報があったでしょうか?
ここ数年で、ベンゾの危険性や減断薬の体験談が増えてきました。
今だからこそ、ネットで有益な情報や体験談を知ることができるんです。
何も知らないまま、適当な量で減らしていたら、大変なことになっていたかもしれない…
先日のブログにも書きましたが、
「離脱症状が出るのは一気断薬もしくは1錠ずつ減らすなど、量が多い場合だけ。
1/4錠くらいで減らしていけば離脱症状はほとんど出ない」
と私は勘違いしていましたから。
薬に詳しい家族も、ベンゾの危険性がここまでだとは知らなかったかもしれません。
知っていたら私が薬を飲むことを止めていた可能性もあります。
減断薬の経験者の方たちがたくさんの情報をネットにアップしてくれている今、減薬を始めることができてよかったのかもしれません。
断薬に成功している人はたくさんいる。
離脱症状ともうまく付き合っている人もいる。
先人たちの知恵がある。
知っている、それが何よりの力になるのかもしれません。